胸郭出口症候群

胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)とは、腕を上げる際に神経や血管が圧迫されることにより、手がしびれたり、冷たくなったり、力が入りにくくなったりする疾患です。

胸郭出口とは、鎖骨と肋骨の間にある狭い隙間のことで、体の左右にあり、神経の束や血管が通っています。

目次

【胸郭出口症候群の原因】 

①なで肩

なで肩の人で頑固な肩こりや腕のだるさがあり、腕を挙げた時に腕から手のしびれや脱力感を感じる場合は、胸郭出口症候群の可能性があります。

なで肩の人は、肩甲骨が下がりやすく、その周りにある肩の筋肉が引っ張られて、肩こりや首の凝りが起こりやすくなります。また、神経や血管が引っ張られることで、腕のだるさや、肘から手にかけて小指側に痛みやしびれなど、さまざまな症状を感じることがあります。

②猫背などのスマホ姿勢

スマートフォンを頻繁に使っていると、小さな文字や画面を見るため、前のめりに覗き込んで猫背になり、さらに両肩が内側に丸まった「スマホ姿勢」になりやすくなります。この姿勢は、肩だけでなく体全体にも悪影響を及ぼします。頭や肩、腕が体の前側に出て、その重みを支えるために、肩の僧帽筋や肩甲挙筋に余分な負担がかかってしまいます。

③オーバーハンドスポーツをする人

オーバーハンドスポーツとは、野球のピッチングやバレーボールのアタック、バドミントンのスマッシュなど、腕を上に挙げる動作を繰り返すスポーツのことを指します。

腕を上から振り下ろす動作は、肩の前方から前胸部の筋肉を使うことが多いため、それらの筋肉が発達しすぎてしまうことがあります。

また、オーバーワークの人も、体のコンディションがついていかず、発症する危険性も上がるため注意が必要です。

【胸郭出口症候群の簡単セルフチェックの方法】

1. 体の横で肘を肩の高さまで上げて90度に曲げます。

2. 1の状態で手のグーパーを大きく3分間繰り返します。

※胸郭出口症候群の疑いある方は、指の痺れや腕の重怠さが出てグーパーを繰り返すことが出来なくなります。 ※痛みが強くなる場合は、運動を中断してください。

【胸郭出口症候群の予防方法】

胸郭出口症候群を予防するためには、肩や腕に負担のかからない生活をすることが第一です。

また、首の後ろから肩、背中にかけてある僧帽筋を鍛えることも大切です。僧帽筋を鍛えることで血管や神経の圧迫が起こりにくくなるといわれています。

 

私自身、胸郭出口症候群かな?と思う状態になったことがありますが、マッサージや生活の見直しでなんとか改善できました。その際に感じたのは、痛みが出て生活に支障が出る前に、疲労を感じた際は十分な休息を取り、セルフケアなどで疲労をためないようにすることが大事だと思いました。

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