むち打ち(外傷性頚部症候群、頚椎捻挫)

むち打ちとは、一般的に首の痛みを表す総称になります。交通事故や転倒で首に強い力が加わることで、首の筋肉や靭帯を痛めたことが原因と考えられます。

目次

〜受傷から症状発生のメカニズム〜

軽い衝撃が首に加わった時に、クッションの役割をしてくれるのは首の筋肉になります。

しかし、追突事故やスポーツ時の衝突などで急激な力が体に加わると、頭や首に大きな運動起きます。

この過剰な運動によって、力学的ストレスがかかります。

過剰な運動を首の筋肉が受け止めることができず、筋肉に損傷が起こります。

この筋肉の損傷によって起こるのが「むちうち」です。

【症状】

①痛み

頸部・肩・肩甲骨・腕付近の痛み

②自律神経症状

頭痛・聴力低下・耳鳴り・眩暈・疲労感・吐き気

③上半身の筋力低下・指先の麻痺

だるさ・脱力感

また、受傷後には特に、頭痛を合併しやすいと言われています。事故の数日後に発症するケースもあるため、放置せずに受診することをおすすめします。

【治療方法】

治療は、基本は保存療法(手術をしない選択)が多いです。
受傷3〜5日の急性期と呼ばれる期間は、鎮痛剤や患部を冷やすことで痛みをコントロールしていきます。また、この時期には首の負担を軽くするために、頚椎カラー(コルセット)をつける事もあります。
その後急性期を過ぎ、痛みのピークを超えた後は、つまり亜急性期・慢性期には、積極的に頚部周囲の筋肉を緩めたり、頚部の可動域を改善させるために、リハビリテーションを行います。

リハビリでは、緊張している首や肩甲骨周囲の筋肉を緩め、痛みの出ない範囲で首を少しずつ動かしていくような運動を行っていきます。最終的には、首を動かしても痛みが残らない状態を目指します。

また、事故やスポーツに過剰な外力が加わると頭を支持する首の力が弱くなり、首が前に出た不良姿勢になりやすくなります。
首が前に出た状態(ヘッドフォワード)では、日常的に首に負担がかかります。
痛みや首の可動域とともに姿勢も修正していきましょう。

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