半月板損傷(腫れがあり、膝の力が抜ける)

スポーツ選手の外傷に多く、膝に強い衝撃が加わると半月板が切れたり、裂けたりします。

半月板は大腿骨と脛骨の間にある軟骨で、膝への衝撃を吸収したりする役割を果たしています。

膝の痛みや腫れの他、膝の曲げ伸ばしができなくなったり、膝に力が入らなくなったりするケースもあります。

目次

半月板損傷の症状について

軽度

損傷の程度が軽いと症状も比較的軽度であることが多いです。具体的には弱い痛みや腫れなどです。また、膝を曲げようとすると引っかかるような感覚をおぼえることもあります。

重度

程度が重い場合には、いくつか特徴的な症状が現れます。代表的なものとしては「ロッキング」が知られています。ロッキングとは、膝が固定されて動かなくなる現象のことです。断裂した半月板が膝関節が伸びるのを関節内で邪魔することによって起こります。また、軽症に比べて痛みも強くなり、歩けなくなったり、膝に水分が溜まって腫れ上がります。

半月板損傷の原因

半月板損傷は、バスケットボールやサッカーなどのスポーツで、体重がかかった状態でひざをひねったり、強い衝撃が加わったりすることで半月板だけが損傷を受ける場合と、ラグビーのタックルなどの衝撃で、靭帯の損傷に合併して発症する場合があります。

また、半月板は加齢によって劣化します。40歳を超えると半月板に含まれる水分量が減少し、クッションとしての性能が急激に落ちます。そのため、高齢者の場合はささいなケガや、日常生活の動作のなかでも半月板が損傷することがあります。

半月板損傷を起こしやすい人

変形性膝関節症の人
円盤状半月板の人

円板状半月板とは半月板が三日月形ではなく、円盤状に近い形をしたものです。円盤状半月かどうかは検査をしないとはっきりとは分からないので予防は難しいことが多いのですが、詳しく調べたうえで説明を受けることが再損傷の予防に役立ちます。

半月板損傷の検査

半月板損傷が疑われる人には診察や検査が行われます。治療法の選択や、全治までにかかる期間の予測といったことが診察や検査からなされます。

【半月板損傷の診察や検査】

・問診
・身体診察
・画像検査
 ・X線検査(レントゲン検査)
 ・MRI検査
どれも重要なのですが、あえていうとMRI検査の結果が特に重要視されます。半月板の状態を画像化することができるので、治療法を決める際の判断材料になることも少なくありません。

半月板損傷の治療

スポーツ選手が半月板損傷をした場合、手術をすることが多いので、半月板損傷の治療と聞くと「手術」が頭に浮かぶ人が多いかもしれません。しかし、全員に手術が必要なわけではありません。

【半月板損傷の治療】

・手術
・半月板切除術
・半月板縫合術
・保存的治療
・リハビリテーション

手術が必要なのは「競技スポーツをしている」、「半月板の損傷程度が重い」、「保存的治療(手術をしない治療)で症状が良くならない」、「ロッキング症状がある」などの条件にあてはまる人になります。

お医者さんは画像検査などから半月板の損傷の程度については把握できますが、症状やスポーツをしているかどうかなどは話してもらわないと分かりません。受診前にメモなどを使ってまとめておくと、詳しく伝えられるので、活用してみてください。

保存的治療もよく選ばれる治療法です。運動療法や関節内注射などによって、半月板の機能を補って症状を緩和します。

手術と保存的治療のどちらを選んでも必要になるのが、リハビリテーションです。競技復帰や以前の日常生活に戻るうえで欠かすことができません。

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