テニス肘とは、手首に負担がかかる動作を繰り返すことで、肘の外側から前腕にかけて痛みが起こる病気です。テニス愛好家に多く見られることからこの名前が付けられていますが、テニス以外のスポーツや仕事、日常生活の動作でも発症します
テニス肘の症状
初期段階では、プレー時のみに肘が痛み、安静時に痛みを感じることはほとんどありません。日常の中では、ものをつかんで持ち上げる動作やタオルを絞ったり、ドアの部をひねったりする動作のときに、肘の外側から前腕にかけて痛みが生じます。
肘は日常生活でもよく使う部位なので、一度発症すると、なかなか治らずに慢性化するケースも少なくありません。症状が治まったと思いスポーツを再開したら、すぐ再発してしまうこともあるので厄介です。
症状が進行すると、安静にしていてもズキズキとした痛みが続くようになり、日常生活にも支障をきたすようになります。
原因と病態
中年以降のテニス愛好家に生じやすいのでテニス肘と呼ばれています。
一般的には、年齢とともに肘の腱がいたんで起こります。病態や原因については十分にはわかっていませんが、主に短橈側手根伸筋の起始部が肘外側で障害されて生じると考えられています。 この短橈側手根伸筋は手首(手関節)を伸ばす働きをしています。
治療と予防
- 安静にする
- 日常動作を工夫する
- テニス肘用サポーターを使用する
- ストレッチを行う
- 湿布をする
- 消炎鎮痛剤を服用する
テニス肘は8割の人が自然に治りますが、使いすぎや痛みがでる動作を続けていると治りにくくなります。自然に治らない場合は、内服、外用薬、リハビリテーション、注射、装具療法を行います
テニス肘になってしまったら
休息を取る
症状が出ている間は、肘にかかる負担を軽減するために休息を取りましょう。
過度な負荷を避ける
重い物を持ち運びや突然の重い物を持ち上げることは避けてください。
グリップの過度な握り方をしない
テニスラケットや道具を握る際に、握り方を緩めるよう心掛けてください。
テニスなどのスポーツを控える
症状が改善するまでは、テニスなどの負担の大きいスポーツは控えることが望ましいです。
自己判断でのエクササイズを避ける
専門家の指導なしにエクササイズを行うことは避けてください。
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