関節ねずみ(動かさなくても膝が痛い)

関節の中に、軟骨や骨のカケラ(小骨片)がみられる病気です。カケラが遊離して関節内を自由に動き回ることから、“関節ねずみ”と呼ばれることがあります。

正式には、『関節内遊離体』といいます。

目次

原因

スポーツが原因となって軟骨や骨の小さいかけらができてしまうことが多くなっています。また、軟骨損傷・軟骨骨折、骨壊死症、離断性骨軟骨炎、骨軟骨腫症、変形性関節症などの疾患が関与して生じることもよくあります

具体的には、小さい時から野球を続けてきた人が野球肘(特に外側型)になってその結果として、あるいは運動で膝蓋骨脱臼(膝の皿の脱臼)を起こした結果として関節内遊離体を生じる人が多いです。

症状となりやすい箇所

主な症状には、膝痛膝の可動域制限、動作で引っかかる感じがする、ロッキングして関節が動かなくなる膝の曲げ伸ばしが完全にはできない膝の違和感膝関節の腫れなどがあります。また、触れるとしこりのように感じる、膝の中で何かが移動しているような感触があるといった症状を起こすこともあります。

全身には多くの関節があるため、理論的には関節内遊離体はどこの関節にできることもあります。しかし、実際にはスポーツや日常生活で大きな力のかかりやすい膝関節や肘関節にできることが多いです。

【関節内遊離体を生じる主な関節】

膝関節
肘関節
足関節(足首)
股関節 など

スポーツでこれらの関節に負担のかかる運動をしている人、あるいはしていた人は関節内遊離体ができるリスクが高いと言えます。若い頃にスポーツで酷使していた関節に、中年以降になってから関節内遊離体が生じるということもあります。

治療法と予防

【治療】

関節内に生じた骨や軟骨の破片は、通常自然に消失することはありません。むしろ次第に大きくなっていくことも珍しくありません。

したがって、現時点で関節内遊離体による我慢できない症状があったり、スポーツで大きな支障をきたす状態であれば、手術によって遊離体を除去することが勧められます。

一般的には、症状が軽い人では経過観察になる事が多く、症状が強い人、またはスポーツ選手は手術によって関節内遊離体の除去が施行されます。関節鏡といい、膝関節に小さな穴を開け内視鏡を入れ、関節内の状態観察と関節ネズミを取り出す方法です。


【予防】
関節ネズミは様々なスポーツで発生します。
例えばテニスですとフォームが悪い選手、膝や股関節の固い選手がストレッチを毎日きちんと行っていなことが多くみられます。
したがって、予防するためにも、日頃から膝や股関節のストレッチをきちんと続けることが重要です。

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